シラフで死ねるかっ。~酔い闇の映画祭り~

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嘆きのピエタ(ネタバレちょいちょい)

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体調悪くて安静中。
 
まー、やることないんでー、更新するわけですがー。
 
ゆづくん、最高にかっこいいな。
 
こんな弟ほしいな。
 
↓こんな息子はいらないけど。
 
 
 
【勝手に星付け@映画】 
 
 
嘆きのピエタ ★★★★★ 
 
※※※ちょいちょいネタバレ入ってますので、あしからず※※※ 
 
 
 
あらすじ→韓国の鬼才キム・ギドクが、第69回ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞したサスペンスドラマ。債務者に重傷を負わせ、その保険金で借金を返済させる非情な取立て屋のイ・ガンドは、親の顔も知らずに30年間、天涯孤独に生きてきた。そんなある日、ガンドを捨てた母だと名乗る謎の女、チャン・ミソンが突然現れる。当初は邪険に扱い、残酷な仕打ちもしたガンドだったが、ひたすら謝罪を繰り返し、無償の愛情を注ぐミソンを次第に母親として受け入れていく。 
 
 
 
大して期待してなかったのに、やられたー!!! 
 
キム・ギドク最高じゃん。 
 
今まで胡散臭い目で観ててゴメンネゴメンネー! 
 
まさに鬼才キム・ギドク! 
 
でも殺されたミンジュはひどかったぞ!(心の声)。
 
低予算故に残虐シーンは観る方が妄想してね!っていう演出が逆に不気味さを増加。
 
羊たちの沈黙もこれが良かった。 
 
ガンドのどぐされっぷりも、毒を含んだような母親の口紅も雰囲気も〇
 
 韓国映画御用達のエキセントリックファミリーが出ないのも好印象でした。 
 
途中までもしハリウッドでリメイクしたらスリラーとヒューマンドラマのどっちに寄るんかなぁなんて妄想してたけど、 いや、だめだ!
 
これはアジア特有の空気から生まれる作品でアメリカなんかに渡しちゃあかん!!!と思った次第です。 
 
間違いなく文句のつけようがない大傑作!
 
↑だけど、文句つけちゃうよ! 
 
最後の赤い線が衝撃的だっただけに、"赤い線"が一貫したモチーフとしてストーリーに絡んでたらもっとまとまった気がするなー。
 
ガンドが母を受け入れるまでの変わり身の早さだとか、
 
割りと序盤で観客に種明かししてしまうことだとか、もちっと母の葛藤がみたい!とか思いはしたけど、
 
終わってしまえば全く些末なことで、 ただ1つ1つのエピソードがバラバラで、バラバラなくせに妙に似通った設定だったりするのがちょっと惜しい! 
 
惜しいけど、面白い!!!!! 
 
愛に飢えて心が凍てついた男が愛を知り、真実を知ったあとの最後は決断はとても切なかった。 
 
ビルの上の母の独白を聞いて、このままじゃいけないんだろうか?………と思ったけれど、 
 
許しと罰を天秤にかけて、母として選んだ結末を誰もが責められないとも感じた。 
 
重たくて、つらくて痛々しいけどもおすすめしたい一本です。
 
と、文章を整理してて気付いたけど、
 
ここからは観たことある人しかわからない話(且つ、ネタバレ。且つ、不快になる方は読まないでね!)
 
なんでミソンはガンドの性的な圧迫行為をすんなり手伝えたのか?って。
 
いくら近付いた目的があったとしても、この行為の最中はガンドには意識ないんだから、別にそこまでせんでもいいんじゃないかー?………とね。
 
しかしミソンの実の息子は車椅子なんですよねー。
 
どこまで不自由かはわからなかったけど、ミソンが息子に性的な介助をしていてもおかしくはないのです。
 
実際、そういう介助の仕事をしてらっしゃる方もいるし……ってそれに関しては主題と外れるからおしまい!
 
つまりそれだけ母としてガンドを想う気持ちが芽生えていた証だったのでは?!ってことです。
 
まぁ、息子もガンドもDTくさかったしなー、ガンドなんか据え膳も食わないような……いやむしろ食いたくても食えなかったのでは…………←そろそろ辞めとく!
 
では、さよーなりー。