乙女の祈り(ネタバレなし)
【勝手に星付け@映画】
乙女の祈り ★★★☆☆
あらすじ→ロード・オブ・ザ・リング』以前のピーター・ジャクソン監督が、1994年にメガホンを取った衝撃的な名作。妄想を共有するほど心を通じ合わせた多感な14歳の少女ふたりが、殺人の凶行に駆り立てられていく心理を丹念に追った異色ドラマ。 (Amazonさんより)。
NZで実際に起きた女子中学生2人による母親殺害事件を映画化。
割りと有名な事件だから知ってる方も多いとは思いますが、
妄想にかられた女子中学生カップルが、自分達を引き離そうとする母親を逆恨みし、レンガで顔を××して殺してしまう事件………とだけ頭にいれていただければ、OK(´・ω・`)b
母親を殺害という結果だけを見ると、なんとも胸くそな話なのだけど、
この映画はむしろそこに至る"妄想"と"現実"の落差に重点を置いている。
思春期の少女特有の脆さや潔癖さ、揺れを柔らかく描きながら、
一方でぎりぎりと砂を噛むように崩壊していく家庭や、娘を縛る母親、無力な父親などが"モンスター"のように描かれ、
どうしようもない閉塞感から妄想にのめり込んでいく二人の痛みが響いてくる。
(だって思春期の娘がいる家に若い男を下宿人として住まわせるってどうなのよーッ!!)
二人が作り上げた妄想の王国に最初は、うわぁー、厨二病全開ー!やばー、引くわぁ!だったのに、
気付いたら、「大人ってわかってくれないんだからッ!プンプン!」と二人と一緒になって憤慨してしまったあたり…………見事に嵌められてしまった。
そしてこの"妄想の王国"!やけに設定がエログロ且つ生々しい!!!
お姫様やら王子様が出てくるのに、ちーっともキラキラしてないし、
二人は超絶技巧で精密な粘土人形を作りあげ、妄想の世界の住人に見立てて遊ぶのだけど、
粘土人形がいきなり等身大になって踊ったり歌ったり………この辺り、かなり不気味。
でも現実から妄想の繋ぎがなめらかで、確かに今の技術からすればちょっぴり雑なシーンもありつつ、
さすがロードオブザリングの監督だなぁ!と思わせる演出は面白かったー。
まぁ、あのケイト・ウィンスレット姐さんが花も恥じらう女子中学生を演じるなんて!と密かにワクワクしてたんですがねー。
ケイト姐さんは何歳であってもケイト姐さんであると再認識。
↑さすがだねッ!
ラストがちょっとあっさりしすぎじゃない?ってなったけど、
まぁ、そこがメインの話じゃないからいいのかなー。
ちなみにググるとわかりますが、映画の登場人物はみんな本人にそっくり!!
そんなところも楽しめました(*´ω`*)♪