シラフで死ねるかっ。~酔い闇の映画祭り~

映画レビューを書いてます。たまにネタバレ。たまに毒。たまに涙。

pk(ネタバレなし)

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カレー三部作。←嘘。
 
今夜は、カレーうどんだね!!!
 
 
 
【勝手に星付け@映画】 
 
 
・pk ★★★★★ 
 
 
「きっとうまくいく」の監督と主演がまたまたコンビを組んだわけですが、またしてもやられた!!!! 
 
なんて面白いの!!!
 
主人公pkは、宇宙人。 
 
ある日、素っ裸で地球にやってくる。 
 
そしていきなり宇宙船を呼び出すリモコンを奪われるところから映画は始まります。 
 
"踊る車"からの服の調達、言語、紙幣価値の学習………地球に馴染むための彼の奮闘っぷりは笑いなしには観れません。 
 
笑いなしには観れませんが、この映画は哲学です。 
 
地球に馴染んだ後に彼は「神」に出会います。 
 
しかし彼は、神がわからない。 
 
試行錯誤の末、「神はいる」という結論に辿り着くものの、では神とはなにか?を真正面から出会う人、出会う人にぶつけていきます。 
 
そんな彼を偶然見つけたヒロインのTVマンは面白がって彼をTVに出演させますが、彼の言動はやがていろいろな波紋を世間に広げていきます。 
 
偏見と独断で言わしていただければ、インドといえば宗教大国(のイメージ)! 「信仰」を真っ向から扱った映画を撮っていいの!? 
 
しかも(一方的な見方をすれば)皮肉ったり、否定したり、おちょくったり………。 
 
それをインド人がやったらもしかしたら反発もあったかもしれませんが、
 
 だって彼は、異星人! 
 
これがこの映画の憎いところ。 
 
ぐうの音も出ない正論を叩きつけていくわけです。 
 
しかも否定はしない。
 
神様はいて、神様の伝言を伝える宗教者は神様への電話をかけ間違えてる! 
 
それは正しい番号ではない!というのが主張なのです。 
 
観ていて爽快な気分にもなるし、腑に落ちるし、深く考えてしまう。 
 
神とはなんだろう?人種、外見、祈り、国家間のいさかい、偏見、異教徒への憎しみ、差別、身分格差とはなんだろう? 
 
こう書いてしまうと、やたらと堅い映画に思われるでしょうが、 
 
描き方は、あくまでハートフルなコメディー。 
 
笑い、涙、親子、恋、幸せ、とても明るくさらっとしてます。 
 
「きっとうまくいく」でもそうでしたが、この監督は様々な社会問題を痛くなく盛り込むのがとても上手です。
 
インドで!あのインドで!!! 踊る車が出てくるなんて!!!! 「きっとうまくいく」も★5つでしたが、pkも文句なしの★5つ!!! 
 
主人公アーミル・カーンのまばたきをほとんどしない演技や、前作よりもかなり絞られた体型にも惚れ惚れとします( 〃▽〃)ポッ。 
 
コメディー映画と侮るなかれ、深く胸に刺さる哲学の映画でした。 
 
そしてヒロインが可愛い!!!!!! おすすめです(*´ー`*)